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LA:2008-09-12 12:10 |
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その昔、東京で暮らして恋人がいた頃は、誕生日を大イベントと考えていましたから、きちんと企画を立てて、その企画通りにことが運ばないとひどく腹を立てる、わがままな私だったことを思い出します。たとえば、彼氏が待ち合わせの時間に遅れてきたり、私の気にいらない服装で現れたりするだけで、プーッとふくれて、最初の30分は口をきいてあげないといったサイレント・トリートメントでいじめたりして。精神的に幼稚で、嫌な女でしたねえ。あはは。
もう、誕生日は祝うようなことでもないのですが、友達が親切に誘ってくれるので、先週から嬉し恥ずかしで祝ってもらっています。有り難いことに、昔のように、流行りの高級レストランでないと嫌だというような高飛車な態度もないので、たいていは連れ出してくれる友達におまかせしています。
何事にも当てはまることですけれど、期待しないで状況を素直に受け入れて体験するということが、物事を楽しむこつだと思います。ある晩も、連れ出してもらったレストランのバレー・パーキングに車を停めたら、そこは、私が以前行ったことのあるイタリアン・レストランで、一瞬、ドキリとしました。というのも、前にそこで食事をしたときの記憶があまりいいものでなかったからです。でも、せっかく友達がいいと思って選んでくれたレストランですから、過去の記憶を消して、初めて来たような気持ちに切り替えて、有り難くディナーをいただくことにしました。
すると、4,5年前に来たときとオーナーが変わったのか、もしくは、あのときはたまたまメインのシェフが休みで代理シェフがクッキングをしていたときに当たってしまったのか、以前とうって変わって、サービスも素晴らしく、おいしいお料理にびっくりしながら舌鼓を打ちました。お酒は飲めないのですが、バースデーということでシャンパンをいただきながら、友達との会話もとても楽しく、あっという間に4時間が経っていました。
デザートのパナコッタの濃縮バルサミコ・ビネガー添えを食べ終えたら、ウエイトレスの女の子が、「オーナーが、このスペシャル・デザートを食べるまでは家へ帰さないっていってるわ」と言って、洗面器ほどの大きさのあるチョコレートムースを持ってきてくれました。上にキャンドルを載せてくれていましたから、バースデーを祝っていると分かるのですが、すると、突然、レストランの向こう側のテーブルで家族と食事をしていたロッド・スチュアートが、「ハッピー・バースデー・トゥー・ユー♪」と歌い出したのです。そして、レストラン中が合唱になってちょっと照れてしまいました。キャンドルを吹き消したら、オーナーがやってきて、「ロッド・スチュワートに歌ってもらって、You’re a lucky girl!」だと言われました。この歳になってもガールと呼んでもらえるので、ロサンジェルスはいい所です。
と、こんな具合に毎晩のように出かけています。今日は、これから、フォーシーズンズでのアフタヌーン・ティーに招待されていて出かけます。ちょっと体重が増えてきていますが、週末のハイキングでカロリーを消費すればいいやと呑気に太る私です。
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この、チョコレートムースの大きさを見てやってください。でも、甘さ加減がよくておいしかったので、ふたりで半分近くいただきました。 |
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