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LA:2007-06-16 08:55 |
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最近、スペイン人のペドロ・アルモドバル監督の作品を3本観る機会があった。
ひとつは、最新作『ボルベール』(ペネロペ・クルス主演)。そして、『バッド・エジュケーション』(英語タイトル)と『オール・アバウト・マイ・マザー』だ。
この監督は、人間の性、喜怒哀楽、たくましさ、弱さ、ずるさ、生きる姿勢などをたくみに折り込んで映画をつくる。
監督は、母親や姉妹、近所のおばさんたちなど、たくさんの女性に囲まれ、彼女たちの働く姿を見ながら育って来たという。そのため、彼の作品の多くは女性が主人公だ。『ボルベール』や『オール・アバウト。。。』などは、ペドロがスペインでたくましく生き抜く女性達へ送る讃歌のよう。
映画を観た後、ペドロの世界に翻弄されて取り憑かれたような気持ちになる。ハリウッドでは、こういうタイプの映画は、ほとんど作られないのが残念だ。
ハリウッドの最近のヒット作品は、『スパイダーマン』『シュレック』などで、これからも夏休みに向けて『ファンタスティック4』だとか『トランスフォーマー』といったコミック・マガジン系のものや、品のないホラー映画が続々と公開される。
ハリウッドとその他の地域で映画の本質が違うのは、制作側の作る目的とか意欲に因るのかもしれない。ヨーロッパでは、映画はアートとしてとか、娯楽を目的に作られることが一般的だけれど、ハリウッドではお金儲けの色が濃い。濃いというよりもそれ一色に染まっているようでもある。お金の臭いのするような企画でないと、誰も興味を示さないきらいがある。
私は、『バッド・エジュケーション』に主演している、メキシコ人スター、ガエール・カルシア・バナール(『モーターサイクル・ダイアリー』『バベル』)のファンだ。素晴らしい役者で顔もゴージャスだけれど、彼の持つ魂というかスピリットからか放たれているエネルギーがなんとも美しいと感じる。彼のガールフレンドは、ナタリー・ポートマンで、双方が仕事をしていないときは、ガエール君が、彼女のニューヨークのアパートに転がり込んで同棲しているらしい。美しいふたりが、肩を並べてマンハッタンを歩く姿を見てみたいものだ。 |
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