|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
 |
|
|
|
|
|
|
|
|
LA:2006-06-19 18:24 |
(19) |
|
|
|
いつ買ったのか、どこで買って来たのか覚えていないけれど、我が家のキッチンに、長いこと踏み台として使っている白木のスツールがある。さんざん私に踏みつけられて、しかも、私が料理をしたときにソソウしてこぼしたタレやスープのシミなどもあって、少々居心地が悪そうに、しかし、じっと耐えているスツールがある。普段は気にも留めないで踏み台として使っているくせに、人が来るというときになると、みっともないので、私がどこへしまおうかと考えてしまうスツール。いっそのこと捨ててしまって、新しいのを買ってしまおうかと何度も考えたくせに、そのまま使っているスツール。
ある日、ビバリーセンタ−でフラフラ買い物をしていたら、インテリア・デコレーションのあれこれを扱っているレストレーションという店に、きれいなペンキが売っていた。私は、家のスツールを塗ってあげようと考えて、桃色とチョコレート色の2色を選んだ。
それから1年経って、「今日は、もう何もすることがないから、スツールを塗ってあげよう」という日がやっと訪れた。
亀の子タワシでゴシゴシ洗って汚れを落として乾かしておいてから、さてさて、この2色のペンキでどのように塗ってみようかとあれこれ考える。
縞模様、水玉、花柄もいいかなあ。。。。。。テキトーに決めて、テキトーに塗ってしまうと、このスツールは、これからもテキトーにどうでもいい存在であり続けるのが、少々気の毒に感じてしまった。なので、多少頭をひねって、イラストを描いてみることにした。
|
こんなちょっとしたことでも、クリエイティブな作業は楽しい。
できあがったスツールは、可愛くなって、踏んで汚すのが嫌なので、表面をサランラップで2重に保護してある。
以前は、「あっ、ちょっとバッチイ」と見ていたスツールは、台所へ入るたびに「あっ、なんか可愛い」という印象に変わった。側面には、仏陀の説法をふたつ英訳して書いてある。
また、ささやかな生活のなかに、小さな喜びが生まれた。
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|