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LA:2010-06-07 00:00 |
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『セックス&ザ・シティ2』を観てきました。
映画の前評判はよくなかったのですが、根強いファンが多いため、公開した週末の夜は、映画館の席の予約を入れていないと観られないような状態でした。観客の大半は女性で、なかには、女友達と揃ってドレスアップしてやってくる人たちもいて、また脚本家&監督のマイケル・パトリック・キングは、ご本人がゲイなので、映画のなかにもゲイのジョークがふんだんに盛り込まれていて楽しめるため、ゲイの男性グループも目立ちました。
テレビ・シリーズ(連ドラ)だったときもそうでしたが、これは、ゲイの男性がクリエイトした女性のためのコメディ・ドラマですから、ストレートの男性が観ても楽しめるかどうか、というよりも、たぶん、私がルールも分からないフットボールのゲームを観戦するようなもので、「どこがおもしろいのか理解に苦しむ」といった感じなのだと想像します。ガールフレンドに尻を叩かれるようにして映画館に連れてこられた彼氏みたいな人もいて、ちょっと気の毒に見えました。
映画は、相変わらずの歯切れのいいウイットな会話が飛び交い、バカバカしいジョークの連発と、目が回るほどの早さで切り替わるファッションショーのような衣装替えはとても楽しめ、途中、劇場の観客が手を叩いて大笑いする箇所もありました。
ただ、少し残念に思ったのは、今回は、4人の主人公のうち3人もが既婚者なので、以前ほど共感する部分がなくなったという点でした。
特に、サラ・ジェシカ・パーカー扮する主人公のキャリーは、お金持ちの奥さんになって、アッパーイーストサイドの高級アパートに暮らし、少し暇をもてあまりしている金持ちのわがままワイフといった感じになっていました。仕事で疲れて帰宅した旦那を、無理矢理パーティーやイベントへつき合わせようとやっきになるくせに、自分にたまに仕事があると、結婚前のアパートに戻って、そこにひとりで隠って原稿を仕上げるなど、相手の希望や趣向を受け入れないままに、自分の独身時代からのペースで結婚生活をすすめてきている様子がうかがわれました。「キャリーは、パートナーとの共同生活から、あまり学んでいないみたい」と思ったら、やはり、映画では、そこから夫婦の問題が生まれてきました。でも、それが、実はたいした問題ではなく、キャリーが、もう少し大人になって、旦那とコミュニケーションをとることや、相手を尊重して譲り合うことを学べばそれでおさまることだと思いました。お話自体は、深くて考えさせられるようなものではないので、その辺を期待して観に行くとガッカリするかもしれません。でも、それなりに、楽しめました。
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数日して、センチュリー・シティのショッピング・センターへ買い物にでたとき、レディース・デーと題したイベントをやっているのに出くわしました。ショッピング・センターに点在する特定の店に足を運び、各店にてスタンプをもらって、スタンプを10個集めると先着300名に、様々なサンプル商品が詰められたギフト・バッグがプレゼントされ、映画『セックス&ザ・シティ』が無料で観られるという得点があったようです。大きな野外モールのなかを、女性たちがせかせかと足早にスタンプを集めて回る姿が、とても微笑ましてく印象的でした。
イベントのハブとなった広場には、既にスタンプを集めてギフトバックをせしめた女性たちがパーティーをしていて、セックス&ザ・シティのトリビア・クイズ(当たるとさらに商品がもらえる)や、記念撮影などが行われていました。女性のパワーって、すごいなあと改めて感心しながらも、このパワーが、さらに有効に世の中の人々の意識を向上させるために使われたら、人類救済にもおおいに役立つのではないだろうかと想像しました。
その国の発展は、女の子がどれだけの教育を受けられるかどうかにかかっているといわれます。私たちが、ロサンジェルスで、こんな豊かで呑気な生活をしている間にも、世界のどこかでは常に戦争や紛争が起こっていて、子どもたちが学校へ行けない国や地域があり、また、教育を受ける特権が与えられるのは男子だけという発展途上国もあることを思い出しました。
映画の主人公のように、恵まれた環境で、不平不満をこぼすことが当たり前のようになってしまっている私たちですから、アメリカや日本という豊かな先進国に生まれたというだけで、特に女性の場合は、どれほどの特権と選択の自由を与えられているか、どれほど恵まれていることかを実感している人は少ないかもしれません。
と、そんなことを考えながら、最近少し後ろ向きになっていた自分の姿勢を反省し、争いではなく平和を、そして、独占ではなく調和を尊重しながら暮らせる日がやってくることを祈りました。
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