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LA:2010-01-27 13:01 |
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遅ればせながら、ついに、IMAX,3Dで、「AVATAR」を観てきました。
それは、それは、素晴らしい映像に魅入り、楽しんできました。お話は、Human greed vs. Divine nature. (人間の欲 vs. 神聖なる自然の摂理)をモチーフに繰り広げられる壮大なファンタシー・アドベンチャー。自然への畏怖の観念を忘れないようにとのメッセージが込められた話の設定は、宮崎駿監督が、彼のアニメ作品に込めるメッセージに通じるところがあると思いました。宮崎アニメのファンである私は、「AVATAR」のなかに、「風の谷のナウシカ」、「天空の城ラピュタ」、「もののけ姫」、「となりのトトロ」などにお目見えする要素をあちらこちらに見つけながら楽しみました。
特殊撮影の技術も素晴らしいですが、私は、ジェイムス・キャメロン監督は、ラブ・ストーリーの展開にも長けていると思いました。「タイタニック」にしても、「ターミネーター」にしても、サイファイ・アクション映画をパワフルなラブ・ストーリーが話を引っ張っていきます。だから、女性でも何度も観たいと思える映画にできあがるのだと思いました。
17日に行われたゴールデン・グローブ授賞式で、キャメロン監督は、「AVATAR」で最優秀監督賞と最優秀作品賞を受賞しました。そのときの受賞のスピーチの最初に、「ワオ!この賞は、キャサリンが受賞すると思ったんだけれど...」と、3番目の前妻になる(ジェイムス・キャメロンは、5回も結婚している!)、キャサリーン・ビゴロウ監督の名前をあげました。
ビゴロウ監督は、以前のブログでも紹介した、イラク戦争で爆破物解除を仕事とする若い兵士たちにフォーカスをおいたドキュメンタリー・タッチのサスペンス・ドラマ、「The Hurt Locker」を監督しました。彼女は、ハリウッドでもアクション・サスペンス映画を扱える数少ない女性監督のひとりで、今年のアカデミー賞にもジェイムス・キャメロンと並んで最優秀監督賞にノミネートされることが予想されます。
「The Hurt Locker」は、「AVATAR」と対照的に、低予算で、しかもヨルダンで44日という短い撮影期間で撮影されたものですが、たいへん優れた作品です。「AVATAR」の方は、構想に6年、製作に4年、そして、かかった制作費が300億円ともいわれていますが、それは、それで根気の要る大変な大仕事だったと想像できます。
全くタイプの違うこのふたつの映画ですが、共通する部分は、クリエイターが作品に込めるメッセージの強さだと思いました。
ものをつくるとき、なぜそれを作りたいのか、そのモチベーションが宇宙の拡大の意図と調和するものであるとき、個人をはるかに上回る、人智を超えた大いなる力が様々な角度からサポートを差し伸べてくれるのだそうです。困難な課題にぶつかったときにも、奇跡のような解決策が現れたり、必要な技術や財力、人材が不思議と集まってきたりもするようです。さらに、クリエイターが、創作過程において喜びや情熱を感じながら作られたものは、そうしたポジティブなエネルギーを栄養素として吸収したかのようにパワーをもち、観客の意識を開いたり、勇気を与えたり、美や喜びを分かち合えるといった影響をおよぼすような作品にできあがります。
映画製作のような複雑で大きな仕事に限らず、普段のささやかな生活のなかでも、そういった姿勢でものをつくっていられることが理想的だと思いました。自分の食事をこさえているときとか、友達への誕生カードを書いているとき、アイロンがけや、化粧をほどこすといった、そんなささいなことでも、楽しく、気持ちよく、穏やかな心持ちでできると、出来映えの良い、見て、味わって、気持ちのいいものに仕上がることでしょう。
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「AVATAR」でパーカーを演じているジョバニ・レビシと一緒に撮ってもらった写真。 |
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