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LA:2006-04-11 13:35 |
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一年のブレイクの後、ジェフリーのアクティング・クラスが始まると連絡をもらい、参加することにしました。
ジェフリー自身、アメリカでは名のある役者さんなので、彼の仕事が忙しくなると、アクティング・クラスはお休みになります。今回は、レギュラーだったテレビのコメディ番組が終了したことから時間ができたようで、また生徒さんからの強い要望もあり、8週間(週一回)だけの短期クラスを持つことにしたそうです。
40人ほどの役者が参加していますが、私は数年間お休みしていたことから、知っている顔は5、6人と少なく、久し振りのアクティング・クラスということもあってちょっと緊張しました。
クラスには、長い間プロとして活躍している人たちが多く、演技を勉強するというよりも、業界で役者として仕事をこなしてゆくための姿勢を矯正をしてもらうことを目的に集まってくる人がほとんどです。そして、これまで自分で書きためてきた脚本や一人芝居を披露する人がたくさんいます。みな、子供の頃から抱いてきた思いや、心の内側を文章にして表現するためか、どのお話も、観ている側の心までジーンと染み込んでくるものがあります。一緒になって、泣いたり笑ったりして楽しんで観ています。
今回の8週間のうち、自分が舞台に立つのは1回か2回ですが、課題としては、「Something scared to do.(やりたくないことを敢えてやる)」なので、自分には絶対に演じられないと思い込んできたキャラクターを選んでみました。映画『Network』のダイアンというキャラクターです。
ダイアナは、落ちこぼれテレビ・ネットワークの企画部のヘッドで、頭脳明晰でアグレッシブで、このネットワークを立て直そうと悪知恵を働かせます。出世街道をまっしぐら、必要とあれば体を張ってでものし上がってゆく大蛇のような女性です。
以前、ラリー・モスのアクティング・クラスで、白人の女性がふたり、ダイアナ役を演じているのを観たことがあります。彼女たちは、ダイアンの持つカリスマ性、パワー、威圧感などを表現するのにたいへん苦労していました。映画では、フェイ・ダナウェイがこの役を演じてアカデミー賞主演女優賞を獲得しています。実際、私のキャスティングではないのですが、せっかくのアクティング・クラスですから、演じ慣れたタイプではなく、自分にチャレンジを与え、役づくりにストレッチをかける意味でも、こうした自分とは全然違うタイプの役を演じてみたいと考えました。
ウエッブサイトから脚本をダウンロードしてみると、ダイアナの台詞は、これまで使ったことのない言葉が羅列していて、まるで早口言葉(tongue twister)のようです。「え〜!ちょっとこれ無理かもお!」というのが第一印象で、人前でこれを演るのは、恥を曝すようなものだという不安とためらいで一杯になり、別のマテリアルを探そうかとも考えました。でも、ここで諦めてしまったらチャレンジにならなりませんし、そのためのアクティング・クラスなのだからと思い直して覚悟を決めました。
仲良しのマイクに発音のレッスンをつけてもらい、そのときに録音したテープを毎日聞いて練習しています。最初は、舌が回らなくて、聞いていたマイクも思わず吹き出して笑っていた箇所も、1週間経った今は、力むことなくペラペラと発音できるようになりました。はやり「継続は力なり」なのです!
この月曜日のクラスで演じる予定だったのですが、ジェフリーがパイレット番組の仕事を受けたために、その撮影の間、またクラスがお休みになります。
心に抱くためらいや懐疑心は、どんなに小さくても、演技を通して現れますから、5月1日のクラス再開の日まで、毎日練習をして自信を積み上げていこうと思います。
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